不動産担保融資一口メモ
不動産の評価方法を知る④(不動産鑑定士)
不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価に関する法律に基づき制定された国家資格。
国土交通省の不動産鑑定士試験に合格した、不動産の経済価値に関する高度専門家。
不動産鑑定士の独占業務は不動産の鑑定評価であり、不動産鑑定士以外の者が不動産の鑑定評価を行うことはできません。
単に不動産評価というと、金融機関が行う不動産評価や不動産会社が行う不動産評価をさし、不動産鑑定士が行う評価は鑑定評価といわれます。
金融機関や不動産会社が行う不動産評価には、鑑定という文字はつきません。
不動産担保ローン・融資では担保となる不動産を、銀行 や ノンバンク の金融機関が評価します。
ノンバンクの場合は、自社による不動産評価が一般的です。営業マンや調査担当者が直接現地に行き調査を行います。これは鑑定評価ではありません。
近年では、不動産が賃料収入等の運用益を目的とした金融商品としての性質を強めていることもあり、専門性の高い金融的な分析手法を求められるケースが増えてきています。
ノンバンクや金融機関も不動産の担保評価に際し、不動産鑑定士の意見を聞いたり、自社評価の他に不動産鑑定士の鑑定評価を取る場合もあります。
不動産鑑定士の主な業務
・不動産鑑定業務
国や都道府県あるいは各市町村が行う「地価公示」や「都道府県地価調査」「相続税・固定資産税標準地の評価」など。
公共用地取得のための評価や裁判上の評価、あるいは不良債権に係わる評価、不動産証券化に係わる評価、時価会計に伴う資産再評価、会社合併時の資産評価など。
・コンサルティング業務
不動産のエキスパートとして広く個人や企業を対象に、不動産の最も有効な活用方法や相続等に関するアドバイス、土地の開発計画のカウンセリングなど。