借金150万円は任意整理でいくら減額できる?手続きの進め方と合わせて解説

借金150万円は任意整理でいくら減額できる?手続きの進め方と合わせて解説

借金総額が150万円を超え、だんだん返済が苦しくなってきた頃に任意整理を検討し始めた方は少なくないでしょう。任意整理とは、将来利息をカットして原則元金のみを返済し続ける、債務整理手続きのひとつです。

任意整理をすることで将来利息や月々の返済額が減る可能性があるため、あなたの借り入れ状況によっては経済的な負担が減るかもしれません。

とはいえ、任意整理をすることによって信用情報にキズがつき、カードやローンが一定期間できなくなるなどのデメリットもあります。そのため、デメリットと経済的メリットを天秤にかけたとき、本当に任意整理をするのが正解か?そう悩まれている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、任意整理をすることによって実際に減額できる可能性のある借金額や、任意整理に必要な費用を詳しくお伝えします。本記事をご覧いただければ、借金150万円抱えているあなたが、任意整理をすることによって得られるメリットがわかります。ぜひ参考にしてください。

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【シミュレーション】150万円の借金を任意整理するといくら減額できるの?

任意整理をすることで、実際に借りたお金の部分(元金)だけを3年程度で完済できるようになります。つまり、今までに発生していた利息やこれから発生する予定だった利息をすべてカットできるため、その分減額出来るという手続きです。

まずは、任意整理をすることによってカットできる利息の種類や、借り入れ利率別の減額金額についてお伝えします。自分の借入利率に照らしながら、もっとも近いシミュレーションを参考にしてください。

任意整理で減額できるのは主に将来利息

任意整理によって減額できるのは「利息」と呼ばれる部分です。利息は、債権者(お金を貸している側)に対する手数料のような役割を担っており、実際に借りたお金(元金)にプラスしてお支払いをします。

そして、利息はあらかじめ決められた金利(利率)という乗率に従って計算を行います。金利は出資法利息制限法といった法律で下記のように上限を定めています。

【利息制限法による上限】
利息制限法では以下のように年率の上限が設定されています。

借入が10万円未満
年率20%
借入が10万円以上100万円未満
年率18%
借入が100万円以上
年率15%

※ただし、遅延損害金は上記上限金利の1.46倍まで。
参考:利息制限法「第1条(利息の制限)」

【出資法による上限】
貸金業者が提供しているカードローンが行う貸付に対する、出資法による利率上限は20%であるため利息制限法と同様です。利息制限法に違反しても罰則はありませんが、出資法に違反した場合には厳しい罰則を受けるという点で違いがあります。

そして、任意整理によってカットできる利息は、将来発生する予定の利息(将来利息)です。

次に、150万円の借金を任意整理した場合に、実際いくらくらい減額できるのか?についてシミュレーションをお伝えします。

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借入利率18%の場合の減額金額

まずは、借金150万円を年率18%で借りた場合の減額金額をお伝えします。利息制限法や出資法から見ると、借金150万円に対して年率18%は違法ではないか?と思われる方がいるかもしれませんが、借金150万円の中身が複数社の場合はあり得ます。

たとえば、3社から50万円ずつ合計で150万円借りているようなケースです。それぞれで上限が18%になるためあり得ます。

それでは早速、借金150万円を任意整理することによって得られる経済的メリット(減額金額)についてみていきましょう。

借金返済金額は、予定していた返済期間によっても異なります。自分がもともと予定していた返済期間にもっとも近いシミュレーションを参考にしてください。
返済予定期間 発生利息・将来利息 毎月の返済負担額
3年 452,208円 54,228円
5年 785,400円 38,090円
7年 1,148,184円 31,526円
10年 1,743,240 円 27,027円

元利均等返済で計算
(元利均等返済とは、元金と金利を合わせた金額が一定である返済方法です)

借金150万円に対して年率が18%だと、利息の支払いだけでも相当な負担であることがわかります。これを任意整理では、全額カットできるように交渉していくことになります。

仮にあなたが150万円の借金を5年で完済しようとしていたならば、78万円超の利息カットが見込めます。

借入利率15%の場合の減額金額

一般的な消費者金融カードローン等では、利息上限いっぱいで貸し付けることが多いため、150万円の借金に対して年率15%を設定されている方は多いはずです。次に、年率15%で150万円の借金を抱えている方が任意整理をした場合の減額金額についてみていきましょう。

なお、いずれも元利均等返済で計算をしています。

返済予定期間 発生利息・将来利息 毎月の返済負担額
3年 371,892円 51,997円
5年 641,040円 35,684円
7年 931,380円 28,945円
10年 1,404,000円 24,200円

年率が15%でも5年返済予定であれば、64万円超の減額効果が見込めます。

借入利率10%の場合の減額金額

借入利率10%は一般的にみて低金利と判断できるでしょう。とくに銀行カードローン等は150万円程度の貸付で10%前後であることが多いです。

では、次に年率10%で150万円を借りている方が任意整理をした場合にいくらくらい減額できるのかについてみていきましょう。

返済予定期間 発生利息・将来利息 毎月の返済負担額
3年 242,400円 48,400円
5年 412,200円 31,870円
7年 591,684円 24,901円
10年 878,640円 19,822円

年率10%でも5年返済予定であれば40万円以上の減額をできる見込みがあります。仮に10年間の長期間で完済を目指していたのであれば、87万円超も減額できる見込みがあるため、任意整理による経済的効果はとても大きいと言えるでしょう。

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150万円の借金を任意整理すると毎月の返済は軽減される?

任意整理をすることで、原則元金のみを3年で完済できるよう返済計画を立てて交渉を行います。そのため、毎月の返済負担額4万円強になるでしょう。ただし、任意整理は交渉次第で支払い期間を延長できる可能性があります。

次に、任意整理をすることで軽減できる毎月の返済負担額についてお伝えします。

任意整理後は2.5万円〜4万円程度まで軽減できる

任意整理は原則元金のみの3年で完済できるよう交渉を行う債務整理手続きです。よって150万円÷36か月=41,666…円となるめ、およそ42,000円程度の返済になるでしょう。

ただし、任意整理はあくまでも交渉手続きであるため、債権者(お金を貸した側)次第では、返済期間の短縮や遅延損害金、通常利息の一部の返済を求められることもあります。

仮に債権者が「2年間で完済しなければ和解は成立させない」といえば、毎月の返済負担額は150万円÷24か月=62,500円の支払いを求められるでしょう。こればっかりは、あなたと債権者の関係性や弁護士の交渉技術、債権者の意思であるためなんともいえません。

とはいえ、あなたと債権者の間に少なからず信頼関係があれば、すべての利息カットに加え、3年程度の返済を認めてもらえるでしょう。反対に、お金を借りた直後で一度も返済をした実績がないような方は、とても厳しい和解条件を提案されてしまう恐れがあります。

なお、任意整理手続きは債権者側との交渉手続きであるため、あなたの支払い能力を鑑みて毎月の返済金額を軽減してくれる可能性も高いです。というのも、任意整理で完済を目指す期間は3年ではなくとも5年程度まで延長してもらえる可能性があります。

仮に、5年間での完済を認めてもらえれば、毎月の返済負担額は25,000円に軽減されるでしょう。

任意整理前後の毎月の返済負担額は以下のとおりです。

状況 3年で完済(カッコ内は任意整理後との差) 5年で完済(カッコ内は任意整理後との差)
任意整理後 41,666円 25,000円
年率10% 48,400円(6,734円) 31,870円(6,870円)
年率15% 51,997円(10,331円) 35,684円(10,684円)
年率18% 54,228円(12,562円) 38,090円(13,090円)

たとえば、あなたが年率15%でお金を借りていたとして、5年間で完済を目指したとしましょう。毎月の返済負担額は35,684円でした。ところが、任意整理をすることで毎月の返済負担額を10,684円も減らし、25,000円の返済で確実な完済を目指せるでしょう。

毎月の返済負担額を1万円でも軽減できれば、任意整理をする意味を感じられるのではないでしょうか。

任意整理後は少ない返済金額で確実な完済を目指せる

今までは利息が発生していた分、返済金額が少額であればあるほど完済を遠く感じられたはずです。一方、任意整理はすべての利息をカットできるのが原則であるため、極端な話、毎月100円の支払いでも確実に完済を目指せます。

自分が無理なく返済できる金額で交渉をすることによって、自分の生活を守りながら確実な完済を目指せる任意整理はメリットが大きいでしょう。

たとえば、150万円の借金を年率15%で借りていたとすれば、1か月間(30日)で発生する利息は18,493円です。よって、毎月最低でも18,493円以上の返済を続けていかなければ、借金の完済は不可能でした。

ところが、150万円の元金を5年で完済しようとすれば、毎月25,000円の返済で済みます。毎月必死に利息だけを返済して、なかなか完済を目指せなかった方も、任意整理をすることによって完済というゴールが明確に見えるようになるでしょう。

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150万円の借金を任意整理する場合の費用相場はどのくらい?

任意整理を弁護士等に依頼する場合は、4万円〜10万円+減額金額の10%が相場です。実際に減額できた金額や任意整理をする債権者の数によっても差が大きいです。

最後に、150万円の借金を任意整理した際のシミュレーションをお伝えします。実際にこれから任意整理をする際の参考にしてください。

任意整理費用は4〜10万円が相場

任意整理費用は1社あたり4〜10万円が相場です。任意整理手続きはひとつの債権者から対象として整理手続きが可能であるため、複数社からの借り入れがある方は費用が高額になる傾向があります。

「複数社に依頼したら高いな…」と思われている方は、経済的効果がもっとも大きい債権者のみを任意整理するのもおすすめです。

任意整理費用は分割払いが可能

先ほどお伝えした任意整理費用を見て「意外と高いな…」と感じた方は少なくないでしょう。確かに借金の返済に困窮している方に対して一括で10万円前後の支払いを求めても難しいでしょう。

そこで、多くの弁護士事務所では任意整理費用の分割払いを行っています。また、任意整理を依頼することで、一旦は返済義務が止まります。そのため今まで借金返済に充てていた費用を弁護士費用として分割で支払えば、無理なく費用の準備ができるはずです。

たとえば、任意整理費用が15万円だった場合は、毎月5万円ずつお支払いをすれば無理なく費用の準備ができます。今まで借金の返済に当てていた費用を弁護士費用に回すだけなので、無理はしていないはずです。

まとめ

今回は、150万円の借金を任意整理すると実際にいくらくらい減額できるのか?についてお伝えしました。

任意整理は、借金の利息をすべてカットしたうえで元金のみを原則3年以内に完済できるよう交渉をする手続きです。よって、借金150万円に対する利息金額分=任意整理によって減額できる金額とのことでした。

実際に減額できる借金額は、借金の借入利率や完済までの予定期間等によって大きく異なります。利率が高く、借金返済期間も長ければ長いほど、支払う利息金額も多くなるため、任意整理をすることによって得られる効果は大きいです。

最後に、借金150万円を抱えていて「借金の返済が苦しい…」と少しでも感じている方は、今すぐにでも任意整理を検討すべきサインと言えます。返済が厳しい状態が続くと、いずれかならずつまずいてしまいます。

任意整理をすることによって負担を軽減できる可能性があるので、少しでもつらいと感じているなら早めに検討をされてみてはどうでしょうか。

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よくある質問

Q. 任意整理って、なんですか?
A.

合法的に借金を減らすことができる債務整理の一種です。任意整理は、利息をカットできるので元本をどんどん減らしていけます。また、裁判所を通さず、債権者とのやり取りで交渉できるのも利点です。

Q. 任意整理を弁護士に頼むと高くつきませんか?
A.

任意整理をしないで借金を返し続けるよりも、任意整理を弁護士に頼む方が安くつきます。弁護士もお金がないことを分かっているので、分割払いなどの制度を設けています。また、お金がない方には法テラス民事法律扶助制度という制度もあるので活用してください。

Q. 任意整理よりももっと借金を減らす方法はないですか?
A.

あります。任意整理以外では、個人再生と自己破産があります。個人再生は、利息だけでなく元本も5分の1程度に減らせます。自己破産はすべての借金をゼロにできます。どの債務整理がよいかは個人により変わりますので、弁護士等にご相談ください。