アコムの返済日に遅れるリスクと、返済が間に合わなそうな場合の適切な対処法について

アコムの返済日に遅れるリスクと、返済が間に合わなそうな場合の適切な対処法について

「返済日までに支払いが追いつかない場合、アコムから裁判を起こされたりしてしまうの?
「返済が間に合わない場合、どうすればアコムの取り立てを止められる?

アコムの返済日に遅れると、自宅へ電話や郵便が届いたり、裁判を起こされてしまうのではないか?」と心配な人も多いでしょう。

アコムの返済に遅れると、滞納翌日から遅延損害金・厳しい返済督促がおこなわれて、長期延滞の場合は残債の一括請求・ブラックリストへの登録・強制執行もおこなわれるリスクがあります。

借金の返済が追いつかない場合、支出を見直して自力で返済するか、弁護士に債務整理を依頼して、借金を合法的に減額してもらう方法がおすすめです。

この記事では、アコムの返済日に遅れた場合に生じる5種類のペナルティについて詳しく解説していきます。

返済日に遅れた場合の対処法もわかるので、アコムからの取り立てを回避したい人はぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  1. アコムの返済日に遅れると、まずは遅延損害金が発生して、督促がスタートする
  2. アコムの滞納が続くと、信用情報に傷がつき、残債の一括返済を求められた後、強制執行が実行されて給与や財産が差し押さえられる
  3. アコムの返済を遅延してしまい、自力での返済が難しい場合は債務整理をおこない合法的に借金を減額しよう

もくじ

アコムの返済日に遅れると生じる5つのペナルティ

金銭消費貸借という契約を結んでお金を借り入れた以上、約束された期限までに返済が間に合わなければ、相応のペナルティが課されるのは仕方のないことです。

そして、アコムの返済日に遅れると次の5つのペナルティが発生します。

  • ①遅延損害金が発生する(滞納1日目~)
  • ②アコムからの督促がスタートする(滞納1日目~)
  • ③信用情報に傷が付く(滞納約2ヶ月~)
  • ④残債の一括返済を求められる(滞納約2ヶ月~)
  • ⑤強制執行が実行され給与や財産が差し押さえられる(滞納3ヶ月以降)

それでは、アコムの返済日に遅れるときのペナルティについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

なお、③④⑤のペナルティが生じる時期はあくまでも目安でしかありません。ペナルティの課される程度・スピードは、現在の返済状況だけではなく従前の取引履歴なども総合的に考慮して決定されるものなのでご注意ください。

①遅延損害金が発生する(滞納1日目〜)

アコムの返済日に遅れると、滞納1日目から遅延損害金が発生します。

第31条(遅延損害金)
1項 次に定める会員が、約定返済金額の支払を遅滞したとき等、期限の利益を喪失したときは、当社所定の遅延損害金を支払うものとします。
1号 平成19年6月18日以降に新たに入会した会員
2号 前号のほか、平成19年6月18日以降に本規約を承認のうえ、当社と貸付に係る契約を締結した会員
2項 遅延損害金の計算方法は次のとおりとします。
借入残高×遅延損害金年率÷365日(うるう年は366日)×期限の利益喪失日の翌日からの経過日数

引用元:AC会員規約

アコムのAC会員規約に定められているように、遅延損害金は1日単位で発生するものです。

そして、アコムの遅延損害金年利率は20%に設定されているため(ショッピング利用の場合は年利率14.6%)、延滞日数に応じて次のように厳しい経済的負担を強いられることになります。

残債総額 滞納1日 滞納1週間 滞納1ヶ月 滞納2ヶ月
10万円 54円 383円 1,643円 3,288円
30万円 164円 1,150円 4,931円 9,863円
50万円 273円 1,917円 8,279円 16,438円
100万円 547円 3,835円 16,438円 32,877円
200万円 1,096円 7,671円 32,877円 65,753円

返済日に遅れた金額と遅延損害金をあわせて返済しなければ、滞納問題が解決したとは扱われません。

また、アコムの借入残債次第では遅延損害金が毎日数十円しか発生しないこともありますが、滞納しているだけで損害を被っているという事態は重く捉えるべきです。それに、滞納している債務者に対してはアコム側から厳しい目を向けられることになるので、金額面以上に強いられるペナルティは重いと考えなければいけません。

「返済日に遅れるほど滞納解消が難しくなる」という状況にあることを理解して、早期に解決に向けて動き出しましょう。

②アコムからの督促がスタートする(滞納1日目〜)

アコムの返済日に遅れると、滞納翌日から督促がスタートします。アコム側が実施する取り立て方法は次の通りです。

  • 契約時に登録した携帯電話番号に電話連絡
  • 契約時に登録した住所に書面を郵送
  • 携帯電話に出ない・着信拒否などの場合には、職場に電話連絡
  • 何度電話・郵便物を送付しても音信不通の場合には、自宅に訪問

アコムの返済日に遅れた債務者が忘れてはいけないことは、状況次第では、アコムの取り立ては職場に電話・自宅訪問などの方法で行われる可能性があるという点です。

「借金を滞納しただけで自宅訪問や職場への電話をするなんてヤクザや闇金みたい」と思われるかもしれませんが、そもそも貸金業者が提供しているカードローンが提供しているカードローンが取り立てのために自宅訪問・職場に電話をすること自体は法律で禁止されていません(貸金業法第21条1項3号)。

もちろん、1日返済日に遅れただけでいきなり自宅訪問などをされることはありませんが、債務者が着信拒否をする・何度電話しても折り返しがないなどの場合には債務者に直接連絡をとる必要性が高まっていると考えられるので、自宅訪問・職場訪問・職場への電話なども仕方のないことだと認められます。

したがって、近所の人に不審に思われたくない、職場に迷惑をかけたくないのなら、アコムからの電話連絡にはかならず誠実に対応するようにしてください。

アコムの自動引き落としは時間がかかるので返済後も取り立てのおそれがある

アコムの返済日が週末にかかって数日遅れで滞納額を振り込んだ場合には、行き違いで取り立ての電話がかかってくる場合があります

返済後の取り立てを不安に感じることもあるでしょうが、すでに支払いを済ませているわけですからペナルティ等が課されることはないのでご安心ください。

ただし、数日遅れで支払いを済ませたとしても「滞納が生じた」という事実は変わりません。今後もこのようなことがつづくと「滞納が多い債務者」として厳しい取り立てが実行されるリスクが高まるので、返済日に間に合うようにお金の管理には注意しましょう。

ハガキでも取り立てが行われるため家族に借金が知られる可能性も

アコムの取り立ては郵便物でも行われるので、家族に借金のことを知られる可能性がある点にも注意が必要です。

延滞日数が短い段階では普通郵便で”督促状”が届くので、郵便ポストにハガキが投函されていることになります。また、滞納日数が長期化すると内容証明郵便で”催告書”が届くので、家族の誰かが受け取りをする可能性も生じます。

自宅に届く郵便物を家族に知られずに受け取りつづけるのは無理があるはず。借金問題を家族に知られたくないのなら、できるだけ早期に滞納分の返済を済ませるか、弁護士に債務整理を依頼してアコムからの取り立てを止めてもらうようにしましょう。

③信用情報に傷が付く(滞納約2ヶ月〜)

アコムの返済日に遅れると、信用情報機関に延滞情報が提供され、ブラックリストに登録されることになります。

ブラックリストに登録されるタイミングは延滞期間が2ヶ月に及んだ場合が目安とされていますが、過去に延滞を繰り返しているような場合には、さらに早い段階で事故情報が登録される可能性も否定できません。

つまり「返済日に遅れた以上は、いつブラックリストに登録されても仕方がない」と理解しておきましょう。

第14条(信用情報機関への登録)
当社は、本規約に基づく契約に関する会員の個人情報(本人を特定するための情報(氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証等の記号番号等)、契約内容に関する情報(契約の種類、契約日、貸付日、契約金額、貸付金額、保証額、商品名およびその数量等、支払回数等)、返済状況に関する情報(入金日、入金予定日、残高金額、年間請求予定額、完済日、延滞、延滞解消等)、および取引事実に関する情報(債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等))を、当社が加盟する株式会社日本信用情報機構および株式会社シー・アイ・シー(以下「加盟先機関」という。)に提供します。加盟先機関は、当該個人情報を、その加盟会員および提携する全国銀行個人信用情報センターの加盟会員に提供します。
当該情報は、加盟先機関に登録されます。個人情報および延滞情報等の登録期間は、契約継続中および契約終了後5年以内です。

引用元:AC会員規約

信用情報とは、債務者の個人情報・借入状況・返済履歴などの情報のこと。アコムの加盟先信用情報機関である株式会社日本信用情報機構(JICC)株式会社シー・アイ・シー(CIC)が延滞情報を受け取り、全国銀行個人信用情報センター(KSC)や各加盟金融機関に情報が提供されるという流れです。

ブラックリストに登録されると、日常生活に次のデメリットが生じます。

  • 債務者名義のクレジットカードが使えなくなる(新規発行も不可)
  • どこからも新規借入れ・ローン契約を組めない
  • 携帯電話・スマートフォン端末代金を分割払いできない(一括払いなら可)
  • 子どもの奨学金などの連帯保証人になれない
  • 信販系家賃保証会社付きの賃貸物件の入居審査に通らない

たとえば、今後マイホームの購入を検討している人は、住宅ローンが組めなくなるので人生プランの変更を余儀なくされるでしょう。また、子どもの進学のために奨学金を借りようにも、日本学生支援機構の貸付け要件である連帯保証人要件をクリアできない可能性も高まります。

このように、ブラックリストに登録されると、登録機関中は生活面に数々の支障が生じることになります。信用情報に傷を付けたくないのなら、延滞期間が短い段階で滞納分の支払いを済ませてください

④残債の一括返済を求められる(滞納約2ヶ月〜)

アコムの返済日に遅れると、滞納分だけではなく、残債全額の一括返済を求められます

残債の一括請求を受けるのは、債務者が「期限の利益(=分割払いを認めてもらえる権利)」を喪失したタイミングです。

アコムの利用規約では、長期延滞だけではなく、次のような事情が存在する場合には「期限の利益を喪失」すると定められています。

第12条(期限の利益の喪失)
1項 会員が次のいずれかに該当する場合には、当社からの通知、催告がなくても当然に当社に対する債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。
1号 住所、勤務先変更の届出を怠るなど、会員の責めに帰すべき事由によって当社に会員の所在が不明となったとき。
2号 ショッピング等の利用代金について支払期日に弁済金の支払を遅滞し、当社から20日以上の相当な期間を定めてその支払を書面で催告されたにもかかわらず、その期間内に支払わなかったとき。
3号 自ら振出した手形、小切手が不渡になったとき、または一般の支払を停止したとき。
4号 差押、仮差押、仮処分の申立または滞納処分を受けたとき。
5号 破産申立または民事再生、特別清算、会社更生手続開始の申立があったとき。
6号 第11条第1項各号のいずれかに該当し、または第11条第1項の規定に基づく表明・確約に関して虚偽の申告をしたことが判明し、当社との取引を継続することが不適切であると当社が判断したとき。
7号 第11条第2項各号のいずれかに該当する行為をし、当社との取引を継続することが不適切であると当社が判断したとき。
8号 マネー・ローンダリング、テロ資金供与、経済制裁関係法令等に抵触する取引に使用し、またはそのおそれがあると当社が判断したとき。
2項 会員は、次のいずれかの事由に該当したときは、当社の請求により本規約に基づく債務について期限の利益を失い、残債務全額をただちに支払うものとします。
1号 商品の購入が会員にとって商行為となる場合で、会員が弁済金の支払を1回でも遅滞したとき。
2号 購入商品の質入、譲渡、賃貸その他当社の所有権を侵害する行為をしたとき。
3号 本規約等の義務に違反し、その違反が本規約等の重大な違反となるとき。
4号 その他会員の信用状態が著しく悪化したとき。

引用元:AC会員規約

アコムの業務実態に照らすと、残債の一括返済を求められるのは返済日から約2ヶ月が経過したタイミングであることが多いですが、アコムの利用規約では「信用状態が著しく悪化したり、所在不明になったりした場合には残債の一括返済義務を負担する」と定められています。

たとえば、アコムの返済日に遅れると債務者の返済可能性に対する信頼が失われますし、アコムからの取り立てを無視すると所在不明だと判断されかねません。つまり、返済日に遅れる以上は、いつ残債を一括請求されてもおかしくないということです。

月々の返済さえ難しい債務者にとって、よほどの事情がなければ残債の一括請求に応じるのは簡単なことではないはず。残債の一括請求段階に至るともはや自力完済は不可能に近いので、できるだけ早いタイミングで弁護士に相談をして債務整理に踏み出しましょう。

なお、残債を一括請求された段階で、アコムの会員資格を喪失することになるため、今後二度とアコムから借入れをすることはできませんAC会員規約第13条(退会および会員資格の喪失等)

⑤強制執行が実行され給与や財産が差し押さえられる(滞納約3ヶ月以降)

アコムの返済日に遅れると、最終的には強制執行という法的措置によって借金の回収が図られます。

強制執行では、アコム側が指定した債務者名義の財産・給与などが差し押さえられます。債務者にとって取り上げて欲しくないものが処分対象になる可能性が高いため、強制執行が実行されると今までの生活は元に戻らないとお考えください。

また、強制執行を回避するためにアコムに告げずに住所変更をしたとしても、居所が調査されるため逃げ切るのは不可能に近いでしょう。以下のように、アコムから借り入れをした段階で、住民票・戸籍附表などの取り寄せに同意してしまっているからです。

第16条(住民票等の取寄せ)
会員は、当社が居住地確認または債権保全等のために必要と認めたときは、当社が会員の住民票、戸籍の附票等を取寄せることを承認します。

引用元:AC会員規約

アコムが強制執行を実行した場合、差し押さえ対象になるのは次のものです。

調査や回収の負担を考慮すると【給与>預貯金口座>不動産≧動産】の優先順位で差し押さえが実行されるのが一般的です。

給与 ・手取り額44万円以下なら1/4相当額を差し押さえ(3/4は手元に残る)
・手取り額44万円を超えるなら33万円以上の金額が差し押さえ(33万円は残せる)
・会社に迷惑がかかるので社会的信用を失う(解雇されることはない)
預貯金口座 ・預金残高から債権者に口座振替。残高不足になると他の支払いに影響が出る
・銀行とローンを組んでいるとアコムの差し押さえが原因でローンの一括返済を求められる
・残高不足が発生すると口座が凍結される
債務者名義の財産 ・動産、不動産問わず差し押さえられる(差し押さえ禁止財産は手元に残せる)
・住宅が処分されると引越しを余儀なくされる
・家族に迷惑がかかる。隠すのは難しい。

特に、強制執行が実行されると、債務者以外の家族・会社にも迷惑がかかる点に注意しなければいけません。

たとえば、アコムの残債100万円・給与手取り額20万円の債務者がアコムから給与債権を差し押さえられた場合、毎月5万円ずつ会社から債権者に直接支払いが行われる(場合によっては供託される)ため、20ヶ月会社が事務処理上の面倒を強いられることになります。

また、強制執行で自宅が競売にかけられると、家族の生活拠点も奪われることに。引越しや転校をしなければいけない可能性も生まれます。

強制執行が実行されると、債務者の社会的信用が失墜するだけではなく、家族・会社に現実的な迷惑がかかってしまいます。したがって、アコムの返済日に遅れる場合には、「強制執行だけは回避しなければいけない」と理解したうえで、法的措置を取られる前に弁護士に相談することを強くおすすめします。

アコムの返済日に遅れる・遅れた場合の3つの対処法

アコムの返済日にお金を用意できない場合には、次の3つの対処法をご検討ください。

  • ①アコムの窓口に連絡をする
  • ②不用品売却等で返済可能な金額であればお金を用意する
  • ③今後も返済できる見通しが立てられないなら債務整理を

すでに返済日に遅れている場合はもちろんのこと、返済日前であったとしても期限までにお金を用意するのが難しい場合にはこれら3つの方法を実践するべき。なぜなら、ペナルティ発生前に対処法をとることができるからです。

それでは、アコムの返済日に遅れる・遅れた場合の対処法について、それぞれ具体的に見ていきましょう。

①アコムの窓口に連絡をする

アコムの返済日に遅れそうな場合、すでに遅れてしまっている場合は、すみやかにアコムの窓口に連絡を入れましょう。

返済日から1週間以内に支払えるか否かによって連絡方法が異なるので、以下で詳しく紹介します。

返済日から1週間以上遅れるならオペレーターと交渉する

返済日から1週間以内にお金を用意できない場合には、オペレーターと直接交渉することになります。

その際には、丁寧な口調・誠実な姿勢で、次のポイントについて話を進めてください。

  • 滞納について詫びる
  • 「返済の意思」があることを伝える
  • 具体的な返済プラン・今後の支払い計画について交渉する

実際にお金を用意できるか否かにかかわらず「返済の意思」を示すことは重要です。なぜなら、返済の意思がある以上は、アコム側も強制的に債権を回収することは考えにくいからです。残債の一括請求や強制執行までの時間稼ぎとして役立つはずでしょう。

ただし、滞納分について返済期日を交渉で決めた場合には、このタイミングまでにお金を用意する・債務整理に踏み出す必要があります。再設定された期限さえ守らないとなると、アコム側も本気で債権回収に踏み出す可能性が高まるからです。

返済日から1週間以内に払えるなら自動音声で処理をするだけ

返済日から1週間以内にお金を用意できる場合には、アコム総合カードローンデスク自動音声の指示通りに操作をするだけです。これによって、返済日から1週間は待ってもらう手筈が整います。

平日9:00~18:00の間に「0120-629-215」までお問い合わせください。

②不用品売却等で返済可能な金額であればお金を用意する

アコムの返済日に遅れる場合、アコムからの借り入れを自力返済するのか否かを早期に決定しなければいけません。なぜなら、借金問題は放置している期間が伸びるほど深刻になっていくからです。

そして、もし自力完済が可能だと判断するのなら、かならず期限までに返済資金を用意してください。たとえば、次のような方法が考えられるので、実践できそうなものをご検討ください。

  • 自宅の不用品・高価ブランド品・ゲーム機器などを売却する
  • 日雇いアルバイト
  • クラウドソーシングなどを利用した副業
  • 家族・知人の融資を頼る

家族・知人のサポートを受ける場合には、かならず借用書を作っておきましょう。身内から借りるからといって口約束だけで済ませてしまうと、お金の貸し借りが原因で人間関係に亀裂が入るおそれがあるからです。

なお、あまり推奨できる方法ではありませんが、アコムからの借り入れでは、元本だけではなく利息の支払いだけで返済期限を延ばしてくれるケースもあります。「自力完済を目指したいが、今月はどうしても満額の支払いが難しい」という場合には、カードローンデスクの担当者と相談してみましょう(元本自体は一切減っていないので注意が必要です)。

家計が安定したらアコムの返済方法を見直して効率的に借金を減らそう

アコムの返済日に遅れた滞納分の支払いを済ませた場合は、今後完済まで返済を継続できるように努力を重ねなければいけません。

家計簿をつけて、無駄な支出項目を節約しながら収入を増やすなどして、毎月アコムへの返済額を期限までにしっかりと用意しましょう。

そして、アコムへの返済生活が順調に送れるようになった場合には、次の3つの方法を実践して、完済までの期間を前倒しするのがおすすめです。

  • ①月々の返済額を増やす
  • ②繰り上げ返済で積極的に元本を減らす
  • ③一括返済で借金生活を終わらせる

債務者が借金返済で苦しむ主たる要因は「利息」です。アコムからの借り入れの場合、利息制限法ギリギリの年利率条件が課される商品が多いため、契約通りに返済をつづけてしまうと、債務者が負担しなければいけない利息総額は元本総額に匹敵するほどの金額にもなりかねません

①~③の方法を実践すれば、利息の発生額を抑えられるので、より効率的に借金を完済することができます。

毎月の家計に余裕が生まれたら①②を、ボーナスや相続でまとまったお金が入ったときには②③を検討して、無理のない範囲で借金元本の減るスピードを速めましょう。

コロナが原因でアコムに返済できないなら公的支援サービスの活用も視野に入れよう

新型コロナウイルス感染症による不況などが原因で収入が減少したり無職になったりした場合には、「公的支援制度を活用して家計を支える」という選択肢があることを覚えておきましょう。

また、債務者の資産総額・収入額・家庭事情など次第では、行政の福祉支援制度を頼って家計の安定を目指せる場合もあります。

次の各制度はあくまでも利用可能な制度の代表例に過ぎません。お住まいの自治体やNPO団体などにご相談のうえ、ご自身が利用できそうな制度のサポートを受けましょう

  • 緊急小口資金:20万円までを無担保・無利子で貸付け。新型コロナウイルスの影響で貸付け上限額が増えている。
  • 学生支援緊急給付金:自立して修業している学生を対象にした給付制度(10万円もしくは20万円)。
  • 住民税や保険料の減免制度・猶予制度:収入要件等を充たす場合に、税金などの支払いで優遇を受けられる。
  • 生活保護制度:困窮者を対象に、最低限の生活保障のために各種扶助制度が充実。
  • 母子父子寡婦福祉資金貸付:ひとり親世帯対象の貸付制度。

なお、これらの制度を利用して手にしたお金をアコムへの返済資金にすることは禁止されています。

担当部局に知られた場合には、貸付け・融資が取り消される可能性もあるので「公的融資制度は生活費などの家計面を支えるもの」という意識のもと、ご活用ください。

アコムの返済のために他社から借り入れしてはいけない

アコムからの借金について自力完済を目指す場合には、収入の範囲内から返済資金を用意しなければいけません。返済日にお金がないからといって他社からの借り入れを頼るのは厳禁です。

そもそも、「借金返済のために借金を頼る」という発想が間違い。他社からの借金を頼ったところで返済総額はまったく減っていませんし、返済先が複数になるので今後の返済管理が難しくなるだけです。

多重債務状態におちいると、借金の完済はどんどん難しくなるばかり。他社からの借金を頼らなければアコムへの返済継続が難しくなったのなら、自力完済にこだわるのではなく、債務整理に切り替えて返済状況を改善するべきだと考えられます。

③今後も返済できる見通しが立てられないなら債務整理を

アコムへの返済をつづけるのが経済的に難しい場合・アコムへの返済をつづけるだけの気力が湧かない場合には、すみやかに債務整理に踏み出すことを強くおすすめします。

債務整理とは、国が認めた借金減免制度のこと。合法的に借金問題を改善できるので、借金苦に悩む債務者にとって希望の光となるものです。

そして、債務整理を利用する場合には、かならず弁護士などの専門家に相談をしてください。なぜなら、法律の専門家の力を借りることによって、次のメリットが得られるからです。

  • ①弁護士は債務者に合った債務整理手続きを選択してくれる
  • ②弁護士に債務整理を依頼すればアコムからの取り立てが止まる
  • ③弁護士は債務者の代理人として債務整理手続きを進めてくれる
  • ④借金問題は無料で相談できる弁護士が多い

それでは、債務整理を弁護士に依頼するメリットについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

①弁護士は債務者に合った債務整理手続きを選択してくれる

債務整理手続きには、任意整理・自己破産・個人再生の3種類の手続きが用意されています。

債務者自身の希望、債務者の置かれている経済状況などを総合的に考慮して、適切な手続きを選択しなければいけません。

借金問題に強い弁護士に相談をすれば、生活再建に効果的な手続きを選択してくれるでしょう。

任意整理
  • 裁判所を利用せずに手続きを進められる
  • 債権者と直接交渉するのでスムーズな解決を目指せる
  • 利息の免除、場合によっては元本の減額も認めてもらえる
  • 3年~5年で完済できる返済計画を作り直せる
  • 連帯保証人への迷惑を避けられる
自己破産
  • 裁判所を利用して借金返済義務を免責してもらう
  • 収入要件を問われないので無職・主婦・学生でも利用できる
  • 財産処分や職業制限などの大きなデメリットを強いられる
  • 借金の原因次第では手続きに時間がかかる(ギャンブルや浪費など)
個人再生
  • 裁判所を利用して借金元本額自体を最大1/10に減額できる
  • 借金の原因を問われない
  • サラリーマンなど、安定した給与をもらっていないと利用しにくい
  • 返済中の住宅ローン特則を利用すればマイホームの処分を免れられる

たとえば、アコム1社だけから借金をしていて、毎月固定の給与を得ているのなら、任意整理で返済計画を見直すのがおすすめです。利息の支払いをカットして元本のみの返済に切り替えられるので、借金を完済しやすい環境を整えられるでしょう。

その一方で、アコム1社だけからしか借金をしていないが無職・専業主婦で収入がない場合には、自己破産も選択肢のひとつです。任意整理交渉でアコムから合意を引き出せる可能性が低いですし、自己破産のデメリットを感じにくい(メリットだけを享受しやすい)状況だからです。

このように、債務者の状況に応じて適切な債務整理手続きは変わってきます。借金問題解決の実績豊富な弁護士に相談をして、自分に合った手続きを選択してもらいましょう。

②弁護士に債務整理を依頼すればアコムからの取り立てが止まる

弁護士に債務整理を依頼すれば、アコムの返済日に遅れたとしても、アコムからの取り立てが完全に停止します。

これは、弁護士がアコムに送付する受任通知(介入通知・債務整理開始通知)の効力によるもの。受任通知を受け取った債権者は取り立てを禁止されるため、債務者に対して直接連絡をすることができなくなります(貸金業法第21条1項9号)。

アコムを含むすべての債権者から取り立てが止まることによって、債務者は精神的に安定した環境に身を置くことができます。生活再建に向けた準備もしやすくなるでしょう。

③弁護士は債務者の代理人として債務整理手続きを進めてくれる

弁護士に債務整理を依頼すれば、債務者の代理人として債務整理手続きを進めてくれるので、債務者はほとんど手を煩わせることなく借金問題の解決を目指せます。

そもそも、債務者にも生活があるはずです。仕事・家事・育児などに追われて、日々時間の余裕を作るのは簡単ではないでしょう。そのような状況において、債務整理手続きのために時間を作るのは相当負担のかかること。借金問題を抱えたままの状態で、慣れない法的書類の作成・裁判所への出頭・債権者とのやり取りなどと生活とを両立させるのは不可能に近いです。

弁護士は債務者の代理人です。書類の作成から裁判所への出頭など、ほとんどの業務を代わりに遂行してくれます。債務者がしなければいけないのは、ほとんどが弁護士事務所での打ち合わせのみ。仕事終わりなどの都合の良いタイミングに合わせてもらえるので大幅に負担を軽減できるでしょう。

特に、アコムへの返済が難しい場合には任意整理を利用する債務者が多いですが、弁護士がアコム側と直接交渉してくれるという点も魅力的です。借金を滞納している状況において、債務者が債権者と直接交渉を進めるのは気が引けるはず。債務整理交渉に長けた弁護士がアコムとやり取りをすれば、スムーズに債務者にとって有利な和解内容を引き出してくれるでしょう。

④借金問題は無料で相談できる弁護士が多い

アコムの返済日に遅れる債務者の多くが抱く懸念材料が「専門家への相談料」です。

ただ、債務整理に力を入れている弁護士は、借金問題について無料で相談できる機会を用意してくれているので「お金に余裕がないから専門家の力を頼れない」などと不安を抱く必要はありません。

また、債務整理費用の分割払いにも気軽に応じてくれますし、経済的困窮者が利用できる「法テラスの費用立て替え制度」も用意されています。

これらのサポートを受ければ、今すぐにお金を用意できない状況でも債務整理のきっかけを掴むことは可能です。どうぞお気軽に専門家までご相談ください。

まとめ

アコムの返済日に遅れる・遅れた場合には、すみやかに”アコム総合カードローンデスク”まで連絡をしてください。アコムからの連絡を無視したり、黙ったまま延滞期間が長期化したりすると、遅延損害金の負担にはじまり残債の一括請求・強制執行などのペナルティが課されることになるからです。

そして、次のステップとして、アコムへの返済を続けられそうかを判断しましょう。自力で完済を目指せるのならしっかりと家計を管理する、そして、これ以上返済を継続するのが難しいなら弁護士に債務整理を依頼してください。

債務整理を利用すれば、アコム以外の借金問題も同時に解決できます。借金問題から目を背けているだけでは事態は日々深刻になるだけなので、まずは専門家に相談したうえで、今後進むべき生活再建方法を提案してもらいましょう。

よくある質問

Q. 借金の返済を無視すると、どのような事態になりますか?
A.

借金を返済日までに返さないと色々な問題が起こります。当たり前ですが、返済するように何度も連絡が来ます。意外に盲点なのが、遅延損害金です。返済が遅れると、高利子・高利息が課されるのでご注意ください。

Q. アコムの借金を返済しないで、他の消費者金融から新たにお金を借りられますか?
A.

滞納期間が2か月を超えると信用情報機関に名前などの個人情報が載ってしまいます(ブラックリスト入りといいます)。ブラックリスト入りすると、新たに借金をすることが非常に困難になります。他の消費者金融から新たにお金を借りるのは、ほぼ無理だとお考えください。

Q. アコムからの返済の催促がきついのですが、どうにかなりませんか?
A.

返済の催促がきつい時は、弁護士に連絡しましょう。弁護士に債務整理を依頼すると、すぐに受任通知をアコム側に送ってくれます。受任通知が送られると返済の催促がストップするので気が楽になります。